
凸版印刷株式会社は、凸版印刷労働組合と「ハラスメント防止に関する労使協定書」を2020年4月2日(木)に締結した。
各種ハラスメントの定義や防止に向けた方針の明確化など
この協定では、ハラスメントのない快適な職場環境の実現に、労使一体となって努力することを確認しているほか、各種ハラスメントの定義、ハラスメント防止に向けた方針の明確化、周知・啓発活動の内容、不利益取り扱いの禁止などを明文化した。
また、パワーハラスメントのみならず、セクシャルハラスメントやマタニティハラスメント、性的指向・性自認に関するハラスメント等も網羅することで、近年複雑化しているといわれるハラスメントについても対応しているという。
さらに、ハラスメントの相談窓口を整備するとともに、内部通報制度「トッパングループ・ヘルプライン」の利用についても協定の中で言及しており、防止効果をさらに高めている。
具体的な成果をどの程度上げられるか
同社協定書により、今まで以上に安心して発言・行動できる心理的安全性の高い職場環境を整備し、多様な人財が活躍できる「ダイバーシティ&インクルージョン」の取り組みを加速させていくとしている。
6月1日(月)より改正労働施策総合推進法が施行され、職場におけるパワーハラスメント防止措置が事業主の義務となる。
凸版印刷では、これまでも「人間尊重」「企業は人なり」という信念のもと、ハラスメント相談窓口の設置や、階層別のハラスメント研修の開催、eラーニング形式でのハラスメント講習など、法改正に先駆けてさまざまなハラスメント防止策を展開してきた。
今回の労組との取り決めが、具体的にどんな成果を上げるか、注目される。 (慶尾六郎)