帝国データバンクは、カスタマーハラスメント(カスハラ)に関する企業の意識について、全国の企業に調査を実施した。調査は、TDB景気動向調査2024年6月調査とともに行った。
規模が大きい企業ほど、カスハラを受けている
直近1年以内に、自社もしくは自社の従業員がカスハラや不当な要求などを受けたことがあるか尋ねたところ、「ある」とした企業は15.7%となった。規模別でみると「大企業」が21.0%、「中小企業」が14.8%、「小規模企業」が14.4%であった。
また、直近1年以内にカスハラなどを受けたことが「ある」企業を業界別でみると、『小売』(34.1%)がトップとなり、『金融』(30.1%)、『不動産』(23.8%)、『サービス』(20.2%)と、主に個人を取り引きの対象とする業界が比較的高い割合で並んだ。また、主に企業間での取り引きが多かった。
他方、カスハラなどを受けたことが「ない」企業は65.4%となり、「ある」よりも4倍以上高かった。規模別では、「大企業」が49.7%、「中小企業」が68.3%、「小規模企業」が71.6%で、規模が大きい企業ほどカスハラを受けている結果となった。
(坂土直隆)