
相変わらず新型コロナウィルス危機は先が見えない状態続いている。こんな中、外資系人材紹介会社ヘイズ・スペシャリスト・リクルートメント・ジャパン株式会社は、新型コロナウィルスが今後の企業運営に与える影響について最新の分析を行い、ビジネスリーダーが心掛けるべき4つのポイントを発表した。
従業員の健康管理、先例に学ぶ、コミュニケーション、新ビジネスへの対応が重要
この分析は、新型コロナウィルスが発生した中国においてマネージング・ディレクターを務めるヘイズのサイモン・ランス氏が過去4カ月間に学んだ貴重な教訓をもとに行われたもの。
世界のビジネスリーダーや管理職が効率的に今後のビジネスを運営するための指針を提示している。以下でそのポイントを紹介する。
1.従業員の健康状態を最優先に
この時期に戦略的見地から優先すべきことは、人材の定着を図ること。従業員のキャリアにおいても、現在は非常にストレスが高く不安定な時期である。
従業員がこうしたストレスなどに対処できるよう、また会社が安泰で将来の展望が見込めると思えるように、彼らの心身の健康やストレスに配慮することが重要。
2.他の地域の先例に学ぶこと
中国は 今回の危機に直面し 、さらに最悪期を脱することができた世界初の国。企業は中国の例から学び、今回の危機を契機に、今後予想される混乱や経済活動の再開に向けて備えることが可能。
回復や混乱の状況は、地域や産業ごとに大きく異なるが、他国の例に学んだ上で事業再開のプランを立てることは非常に重要である。
3.コミュニケーションは明確、頻繁に行う
経営トップが明確で率直なコミュニケーションを頻繁に行うことが大切。
ビジネスリーダーは、従業員に対し、現在の状況(会社が置かれた状況と世界情勢)を、ビジュアルなどを活用して分かりやすく伝えなければならない。
4.デジタルディスラプションにより変化し続けるビジネスに対応する
新型コロナウィルスの影響により、デジタルディスラプション(デジタルテクノロジーによる破壊的イノベーション)やテレワークが今後も続く可能性が高いとみられる。
ランス氏は、「ビジネスリーダーは、焦らず、時間をかけてビジネスの現状理解に努め、また、チームのメンバーにもその時間を与えることが必要。また、事業再開の過程には、リスクもあればチャンスもあること気づき、今後に活かす心構えが必要だ。」と語っている。
(慶尾六郎)