
パナソニック電工株式会社と兵庫県立農林水産技術総合センターが共同開発した、イチゴの「病害(うどんこ病)」を光で防除する病害防除システム「タフナレイ」が、育苗期(6月~9月)から使用できるようになった。
これで、育苗期から収穫期まで1年間のうどんこ病対策が可能になった。
病害を防除する光
従来「タフナレイ」は、定植から収穫まで(10月~5月)の使用を前提とした運用であった。しかしうどんこ病は、苗場での育苗期にも発生している。この苗場での発病により、保菌した苗が本ぽへ持ち込まれ、うどんこ病の発生が多くなると推察されている。そこで、育苗期の運用方法や照射効果が研究された。
センター内で実施した育苗期の共同実験では、タフナレイ照射区はうどんこ病の発生を非照射区の5%に抑えることができたのである。
また、「タフナレイ」は農林水産省「農業新技術2010」に選定された。これは、早急に生産現場への普及を推進する重要な技術として、農林水産省が毎年選定するものである。
「タフナレイ」の普及によって、減農薬と生物多様性社会への貢献が期待できるだろう。
タフナレイ兵庫県立農林水産技術総合センター