事件の概要
アメリカ、カリフォルニア州のサンフランシスコ保護観察所で、元インターンが上司を訴えるという事件がありました。元インターンの訴えでは、関係が不適切であるという指摘をしてから、自分に対する上司からの脅迫が始まったそうです。脅迫は殺すという文言を含んでおり、上司は怒りを露わにしていたそうです。
また、このことを相談した所長も、彼女に対し、今回のハラスメントを公表すれば刑務所生活になるとほのめかして脅迫したと言います。
詳しい経由
この被害を受けた元インターンの名前はシャニア・ラマンと言います。関係があった上司の名はブライアン・トーマソン。彼はラマンさんが、インターン後、この施設でもっと条件の良い正職員として働けるように手配すると約束し、恋愛関係になるよう持ちかけました。
しかし、彼が既婚者であること、さらに同じ職場の女性2人とも関係を持っていることを知り、ラマンさんは彼との関係を終わらせようとします。すると彼は別れ話をしていた職場の給湯室から彼女を引きずり出し、怒りを彼女にぶつけたそうです。このことを証言する人間は、同じ職場に3人います。
その日から、施設の駐車場で彼女は彼からひどい暴行を受けるようになります。また、その暴行は、他の職員がいる前では行われませんでした。
勤め先の対応
ラマンさんが被害を相談した所長、デニス・ドイルさんも、ラマンさんがトーマソンさんに対して暴行罪で訴えを起こせば、刑務所暮らしになる言って彼女を脅迫したそうです。また副所長も、最初の暴行以後、一時的に敷かれていたトーマソンさんに対する接近禁止命令を続けないように圧力をかけてきたそうです。
訴えの内容
しかし、彼ら2人は今回訴えられてはいません。彼女が訴えを起こしたのは、彼女に暴行したトーマソンさんと、その状況を野放しにしていたサンフランシスコです。彼女は接近禁止命令を延長するためにこの訴えを起こしたのではなく、トーマソンさんから受けた被害賠償を請求しようとしていたのです。
訴状によれば、彼は何度も彼女や彼女の家族を殺すと脅迫していたそうです。脅迫が始まったのは2007年の12月11日のこと。トーマソンさんは、彼女に対して脅迫と報復の嫌がらせ攻撃を始めました。本人も何回も脅迫電話をかけたと認めています。
脅迫電話を通じて、彼は何度も彼女と彼女の家族を殺すと脅しました。電話に母親が出ると「母親だな。どこに住んでるのか知っているぞ。お前の娘をむちゃくちゃにしてやる!」と言ったり、「ブライアンだ、この尻軽女。お前と家族を殺して土の中に埋めてやる!」などと脅したりしたそうです。
ラマンさんは電話番号を変え、テキストメッセージにも受信規制をかけました。また、彼から受けた被害を書類にまとめ、証拠として警察へ提出しました。
ラマンさんは、職場が一連の事件を調査しようともしなかったこと、そしてトーマソンに警告すら出さなかったことに触れ、それどころか彼女の仕事を墓地へと変更し嫌がらせをしたと訴えています。
さらに、彼女がサンフランシスコの市議会議員、クリス・デイリー氏に相談したと知ると、彼女を解雇したそうです。デイリー氏は、施設が彼女を差別をしていること、そしてトーマソンの調査を拒否していることを認めていました。
ラマンさんは今回のハラスメントや暴行、脅迫で受けた傷や精神的なダメージの損害賠償を請求しています。また、サンフランシスコなどの施設を管轄していた行政に対しても、職員のセクシャルハラスメントや差別待遇の状況を管理し、対応して欲しいと訴えています。
Boss Threatened to Kill Her, Intern Says